総まとめのスクリメージ この日は最終日ということで、10分間ゲームをメンバーを変えながら繰り返し行った。1日目午前から2日目午後までに行ったポイントをきちんと復習できるよう、選手は5・6人ごとのチームになり、各ブロックエンデバー推薦コーチの元に集まる。そして10分間のチームミーティングの時間をとり、話し合って認識を合わせた後に、実際に動きを確認していた。勝ち負けももちろん大事だが、エンデバーではそれ以上に基本をマスターすることが大切になる。ここに選ばれた31名はサイズも能力もほとんど差がなく、1・2日目に行った練習も同じ。ということは、やったことをゲームの中で出せるかどうかがそのまま点差となって表れる。選手もそれを感じており、「走ろう!」などと自分達でポイントを確認し始めると、接戦が増えていった。 最後は盛り上がって終了! ゲームの順番が一回りすると、時間の関係から最後にもう1本だけ行われることになった。天田コーチが「コートに立つのは10名だけど、全員で盛り上げよう」と呼び掛けると、選手達は公式戦のような声援で応える。ほとんどが3年生であったことに加え、初日から平成19年度第2回トップエンデバーまで残った橋本・田渡・富樫選手の3人が積極的に声を出していったことによって、最高の雰囲気で3日間の合宿を終えることができた。 閉講式でのメッセージ 「充実した合宿が出来ました」と小倉スーパーバイザー。「11月に行われる第2回トップエンデバーの際は、ここから15名に絞られます。ですが、選出された人も、そうでない人も、ここで学んだことを継続してやっていくのは同じです」と続けた。エンデバーはこの3日間で終わりではない、というのは各コーチも練習の中で繰り返し言っていたことだ。また、「ここに選ばれたことで天狗にならず、心の強い選手になってください」(天田コーチ)、「生活の中で次に何をするか考える習慣がつけば、選手としても深み、厚みが出ます」(高橋コーチ)といった、プレーそのものというよりバスケットをプレーする上での心構えに関する言葉も送られた。選手達は本当にいい表情で聴いており、エンデバーでは“心”も育成していく場であることが感じられた。1ヵ月後、第2回トップエンデバーにやってくる選手たちがどんな表情をしているか、大きな期待が残された。 高橋学コーチのコメント 今回、私は「ディフェンス」のテーマを担当させて頂きましたが、ディフェンスはやらないといけないこと、選手同士で伝えないといけないことが非常に多いです。それで、ビジョンやボイスワークなどの約束事もたくさんあるのですが、実際にブロックの代表である選手たちを見ると、用語がわからなかったりすることがありました。どんなテーマでも各ブロックで徹底されていることはよく理解してきていて、それには非常に感謝しているのですが、ディフェンス面での共通理解をもっと徹底していかないといけないなと率直に感じます。ブロックエンデバーでは時間が限られているため、どうしてもオフェンスやゲームが中心になってしまいがちなのも理解していますが、最後のスクリメージを見てもどのコーチングスタッフも「ハンズアップ」「ボイスワーク!」とディフェンスのことを中心におっしゃっています。ここでやったことはどれも習得しないといけない技術ですから、もっと選手たちが意識、気持ちを持続できるように今後もトップエンデバーの中で強調し、サポートしていかなければいけないと再認識しました。
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