■<講武達雄スーパーバイザーからの総括コメント>
"はっきりといってしまえば、今回は怪我で参加できなかった渡嘉敷来夢選手のような飛び抜けた存在が他にいる代ではないという感じはしました。ただ、全体的な大きさやスピードといった面では着実にレベルアップしています。それはこれまでずっとやってきたエンデバープロジェクトの成果でしょう。エンデバーはただ選手を集めて、そこから選手を減らしていくものではなく、各ブロックがしっかりと選考する眼を持って、将来性のある選手を選べているという気がします。U-18トップエンデバーの選考は各ブロックで候補を挙げて、そこから30人に絞るときは基本的に書類選考です。もちろん背の大きい選手の発掘というのも大きな目的なので、それぞれのポジションで大きさや身体能力があるというのが大きな要素ですが、各ブロックエンデバーのときの取り組む姿勢、積極性、または自分をアピールする力も必要になってきます。
これまでやってきた経験に基づく個人的な意見ですが、U-15でもU-18でも同じような内容のカリキュラムしかありません。では中学生でやっているカリキュラムを、もう1度高校生でやるのが果していいのかどうか。1つの組織として、都道府県から絞っていき頂点を作っていくピラミッド型の強化システムは、内容が育成であれ、強化であれ、そういう体制自体が整備されてきたのはすごく意味があります。ですが、U-18というカテゴリーの中で目指すものがファンダメンタルで終わっていいのかどうかはこれからの課題になると思います。個人的には選手を集めてやっていくわけですから、やはり強化をしなければいけないのではないかと。ファンダメンタルも大切だけれども、やはり我々が国際大会に出て感じることは「強さ」と「速さ」です。高さも大切だし、うまいことも大切だけど、特に日本はプレイの「強さ」と「速さ」がすごく大切になってきます。そういうことを要求するというのは「育成」ではなく「強化」になってしまうので、U-18というカテゴリーでは、このエンデバーシステムを生かした強化体制を作りたいと個人的には感じています。
また今回はU-16女子日本代表候補と一緒に練習をしましたが、個人的には一緒にやってよかったと思っています。いろんな意味で選手はお互いに刺激をしあって、上への目標、または下から来る選手のことが実際にわかるというのは大きかったのではないかと思います。
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