徹底的に基礎・基礎・基礎 日本のバスケットボールの核ともなるハンドリングの練習から2日目の練習は始まった。「基本ができていれば形が違っていても対応できる」と鷲野コーチ。ハンドリング、パス、シュート、ディフェンスと、選手は徹底的に基礎を教えこまれていく。そして、選手達には、チームに戻るとそれを伝えなければいけないという使命がある。選手達の理解が深まるように、ポイントポイントで細かく指示が出され、一つひとつの練習に「状況を想像しながらプレーすること」が求められる。そして、トップエンデバーとしての「自覚と責任」が植えつけられていく。 暑さとの戦い 今回の会場は空調設備がなく、非常に暑い中で練習が行われている。そのため、練習メニューの間にこまめに水分補給が行われている。しかし、それでも午前中は3人の選手が不調を訴えるなど、選手たちにとっては厳しい状況だと言える。 トレーナーの田中美樹子さんは「全中のすぐあとなので、疲労が重なっている子もいます。選手とコミュニケーションを取りながらやっています。水分補給のタイミングは、この時期は30分に1回くらいは必ずとってください。また、汗の中にはにナトリウムやカリウムなどのミネラルも含まれていますので、水だけじゃなくスポーツドリンクなどで補給してください。それが難しい場合は塩を加えたり工夫することが大切です」と話す。食事を摂った後の午後からの練習では、午前中にリタイアした3人も復活し、全員が最後まで練習を全うするなど、ここに参加できるチャンスを活かそうと懸命にプレイしていた。 パス&ラン× パスラン○ よく「パス&ラン」と言われるが、ここU-14トップエンデバーでは、「パス&ラン」とは言わない。「パスラン」だ。「一呼吸置いている間はないんだよ!」パスをしてそのまま立っているのはもちろんダメ。パスしたら、必ず走る。それもすぐに。「パスラン」を徹底しよう。 五十嵐克之コーチングスタッフのコメント 今回はU-14ということで中学2年生のメンバーです。エンデバーが始まって8年目ですが、そのなかでエンデバーの考え方が浸透してきていて、特にブロックのコーチに伝達していただいたことを吸収している子が多く、練習も以前に比べればスムーズに出来ています。非常に普及という面で、しっかりと伝わってきているという気がします。 中3になると、大人に近い考え方ができるようになり、自分たちで考えながら行動できるという部分も多いのですが、まだ自分がどの舞台にいるのかということも含めて理解していない子もいるようです。このチャンスを逃さないで、練習中もチャレンジして、アピールしてもらいたいと思います。そういう部分がもっと出てくればいいですね。自分に自信がないからだと思いますが、どちらかというと特に大きい子が引っ込んでしまう子が多いので、どんどん前に出てきてやってもらいたいですね。 まだこの時期は体幹ができていないので、軸作り、重心をどこに置くかなど、パワースタンスをまず覚えて欲しいです。そして、ボールをキープすることが自分がよい判断をする材料になりますので、ボールの位置を意識してやってもらいたいと思います。
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