スペースはどこにある? 2日目は2メン・3メンなどパスに重点を置いたメニューを行った。といってもビジョンを意識するなどポイントは同じだ。しかし人数が増えたりディフェンスがついたりすると、ついつい視野が狭まってしまう選手たち。その度にコーチが中断し、「スペースはどこだ?」「どうしたらアウトナンバーができる?」と再確認した。すると1本のパスで速攻が成功するなど、徐々に改善が見られた。今度はその成功の回数を増やしていきたい。 行動を変えるために、意識を変える 1日目の夜、小池コーチらからメンタルに関する講義があった。いわく、「行動を変えるために意識を変えよう」。これを早速実践するべく、コーチから問い掛けがあれば間違いを恐れずに手を上げて発言する選手がいた。一見小さなことだが、これをやってみるかみないかで1選手としての成長度合いは大きく異なる。向上を目指した結果の失敗やミスは恥ずかしくないと思うことが何より大切だ。 マルチステージテストの回数ダウン… 午後は、毎年恒例のマルチステージテスト(持久力測定)。今回のU-15トップエンデバーのメンバーには、8月にもU-16代表合宿にてこのテストを行った選手がいる。そのときは最高150回超えを達成した選手もいたが、今回の最高値は約20回に落ちてしまった。中学3年生は部活動から引退している時期とはいえ、持久力が最も伸びる年代だけに、所属チームに戻ってからもエンデバーでの経験を忘れずに取り組んでほしい。 習慣になるまで繰り返す 引き続いて、午前と同じく様々なタイミングドリルを行った。3人、4人…と人数が増えるのに比例して、1人1人の動きのバリエーションも増える。コーチ陣は「他には?他には?」とどんどんイメージを促していった。この選択肢の多さ、判断局面の多さはバスケットの難しさでもあるが、同時におもしろさでもある。そして、繰り返し練習すればどんどんイメージは鮮明になっていく。事実、最後の4対4になる頃にはだいぶ改善が見えた。あとは意識しなくても身体が動くまで繰り返すのみだ。 <北本真司コーチのコメント> U-15カテゴリーではまだ、声出しや順番取りといった場面で自分をうまく表現できない、前に出てこられない選手が少なくありません。さらに、今日の練習でわかるように、ビジョンを意識しきれない選手が多くいます。これらをすぐに改善できるかと言ったら、やはり難しいでしょう。例えば声で言えば一瞬出てはなくなり、声掛けによってまた出てはなくなり…と継続できていません。それを私達が気付かせるよう働きかけるのも1つですが、昨日の小池コーチの講義であったように、習慣になるまで意識して行動し続ける必要があります。小池コーチは”習慣になれば運命が変わり人生が変わる”というステップまで言ってくれているので、そこまで変えていってほしいですね。 プレーでも同じです。4対4ではそれまでに練習した動きを使おうとしているのは見えましたが、そうすると今度はスペースを広く使えなくなってしまっていました。最終日も4対4を行う予定なので、そこでもう1度、最重要テーマであるビジョンを取りながらスペースも考えられるようにアドバイスしていきたいと思います。
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