育成の成果が、強化の結果につながる 最終日は荒順一・日本バスケットボール協会(JBA)女子強化部長の激励から始まった。「今年のU-17女子世界選手権で日本が5位になれたのは、U-15トップエンデバーの成果であり、その2つがうまく橋渡しできたからです。そしてJBAの将来的な目標は、オリンピックでメダルを取ることです。そのためには、皆さんの力が必ず必要になります。来年はU-16アジア選手権もありますし、最終日ではありますが、この合宿での時間を有意義に使って、強化のほうにも尽力してください。」その他にも、今日はU-16日本代表のスタッフ陣も視察に来られ、選手たちはこれまでの2日間とは違う緊張感を持ってプレイしていた。 3日間でも大きく成長する選手たち 練習内容はこれまでの2日間同様、基礎・基本を中心としたもので、指摘されることもボールを持って止まったときの「ボールポジション」に終始していた。その面では注意されることが多かった選手たちだが、間違いなくこの3日間で成長した姿も見せてくれた。ウォーミングアップでの隊列の作り方は、誰が言うでもなくバランスを取っていたし、水分補給前のフリースローでは、コート横のリングを使うなどして、時間の節約を心がけていた。そして自分たちが早く終われば、他のリングを使っていて、終わっていない選手を呼んで、打たせるなどしていた。3日目の余裕なのか、全体がよく見渡せていて、さすがはU-15トップエンデバーのメンバーたちと思わせる行動だった。 林慎一郎・U-16女子日本代表ヘッドコーチのコメント エンデバーとして、これまでずっといろんなことをやってきているので、全体的なレベルは上がってきていると思います。さすがに今年のU-17日本代表のような突出した能力の選手はいませんが、U-15相応のレベルの選手がしっかりとプレイできているなと思いました。そういった意味ではエンデバーのコーチングスタッフや、中学校の先生方がしっかりと鍛えてきているのでしょう。その一方で強化の担当としては、中学生全般に、もう少し強さ…たとえばパス1つをとっても、強くパスをするとか、体の当たりに負けないということを念頭に、そういった練習をメニュー入れてもらえたらいいかなと思います。その部分でU-15とU-16の連動ガうまくいけば、またいい結果が残るのではないかと思います。 福田悦男スーパーバイザーのコメント さすがにU-14と違って、U-15のメンバーは、U-15としての責任や自覚をよく理解していて、体現できているなと思いました。本日はU-16のスタッフなどが視察に来られましたが、強化になるとチームで戦う以上、エンデバーでやるような細かい練習を1つひとつやることはできないと思います。ですから、トップエンデバーでは土台作りという意味で基礎・基本をしっかりやっていかなければなりませんし、それがエンデバーのコンセプトだと思っています。選手たちには、そのコンセプトを理解してもらって、来月には早くも第2回目の合宿がありますが、トップエンデバーでは基礎・基本をしっかりと学んでほしいなと思います。
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