1・2日目にやったことを使って 早くも合宿最終日を迎えた。最後となる午前の練習では、まず最初の30分ほどを使って2メンドリル、3メンドリルを行なった。新しいメニューではあるが、1・2日目にやった要素が複数含まれている。例えば2メンならビジョン(視野)、3メンならアウトレットパス・タイミングドリルといった具合だ。富樫コーチは「覚えていたか?かつ、それを意識できていたか?」、「昨日はこの動きまでやったよね。じゃあ次の動きはどうしたらいいと思う?」と選手自ら考えて動くよう促していた。 ビッグマンに自信を! また、3メンドリルでは「自分がインサイドプレイヤーだと思う人は真ん中の列へ来なさい」と並ばせ、動きを説明。「それで、最後は真ん中の列の人がもらってアリウープダンク!ね。…それをわかった上で真ん中に並んだんだよね?」とそしらぬ顔をしていた。実際には、失敗してもいいからと挑戦する選手は少なかったが、ラストパスが出される度に「行け!」「やれ!」「ダンク!」と富樫コーチが鼓舞し続ける。すると、最長身の岡部選手が何度目かの挑戦で両手ダンクに成功。メンバー・スタッフ・見学者から「おーっ!」という歓声と拍手が起こり、岡部選手は自信をつけた様子だった。その証拠に、最後に4グループで行なった5on5でも積極的にリバウンドや得点に絡んでいっていた。 12名のコーチからのメッセージ 閉講式では、全国中学生バスケットボール連盟の小倉理事長、大平スーパーバイザーに続き、トップエンデバーのコーチ4名、ブロックエンデバーのコーチ8名から選手達にメッセージが送られた。「12月の2次合宿に選ばれた人も、選ばれなかった人も、この合宿を次へのステップにしてほしい」(富樫コーチ)、「この2泊3日だけで何かが身につくわけではないので、学校に戻ってからもやり続けてほしい。次会うときには新しいものを身に付けていることを楽しみにしている」(天田コーチ)、「ミーティングで時間の使い方も教えたので、この合宿でできなかったことをできるよう努力を重ねてほしい。帰ったあと皆は注目を集めるだろうが、逆に謙虚に、努力る姿を見せてほしい」(小池コーチ)。どのコーチも選手達の飛躍を期待しており、そのためにも日々の努力を促していた。 解散時は中学生の顔に 身体もプレーも中学生離れした30人だったが、解散時に迎えに来てくれた家族と合流すると年相応の表情に戻っていた。ほとんどはこれから東京駅から新幹線か、羽田空港から飛行機に乗って帰宅する。電車では7人がけのシートに6人で座っても窮屈そうな様子で、注目を集めていた。ということは、身に付けているJBAのTシャツやエンデバーのロゴが書かれたバッグにも周囲の目が行く。だからこそコート外での自覚も求められるのだ。第2回は2ヵ月後の12月に行なわれるが、プレー面でも生活面でもさらに一回り成長した姿を期待したい。
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