■鷲野鋭久コーチ総括コメント
昨年度よりU-16日本代表のスタッフの一員として参加させていただき、これまでエンデバーで教えてきた子ども達がどう成長しているのかを見てくることができました。そのU-16日本代表のアメリカ遠征などで体感したのは、日本人としてのきめ細かさや、細かい戦術を大切にしなければ世界において勝ち目はないということです。そういった部分の数字に表れないディフェンスや我慢強さなど日本人の特性を、もっと幅広く普及させ、再確認するためにも、今回はディフェンス中心のメニューで行いました。
ディフェンスといっても、ただ、ひとりですべてを守るのではなく、チームとしてやられていい部分とやられていけない部分の共通理解に基づいて行うことが必要です。ディフェンスの５原則として、�〇兩�の準備・保持（スタンス）、�∋詭遒粒諒檗淵咼献腑鵝Ε襯奪�）、�０銘屬粒諒檗淵櫂献轡腑鵝法↓ぐ媚廚療礎�（コミュニケーション)、�ヌ榲�意識(ウィル)をあげています。その中でも�ヌ榲�意識（ウィル）の部分が特に大切です。練習のひとつひとつに「なんのための技術なのか、なんのために必要なのか」の共通理解があれば、一貫した指導を行うことができます。指導する側とすれば、すぐに効果があることを望んでしまいがちですが、ディフェンスや忍耐強さなどはこの年代からやらなければいけないと思います。
選手は、強くて速いプレッシャーを受けた時に、自分のプレーに対して制限を受けます。その局面では、ボールをミートをする、パスをするといった基本的な技術の判断が必要であり、そのためには個人の技術に必ず「視野」が必要です。「視野」があれば、そこに自信が生まれ、選手の個性や能力をさらに引き上げます。しかし、視野がなければせっかくの個性も生かされません。低いレベルの中で行っているときは、それでもできるかもしれませんが、レベルが高くなればなるほど、個人の基本技術の重要性が高まり、その差が表れてしまうのです。今回トップエンデバーとして集まった選手達にとっては、初めて自分と同じようなレベルの選手と集まり、こういう経験ができたことで、次の目標ができたと思います。そして、この経験を生かした努力が、今後、外国の強いチームと戦う時につながっていくと思います。
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