細かい、けれど大切なことを入念に確認 最終日は2メンの動きを使って、パス・シュートのポイントやパターンを確認した。気をつけなければならないことは多くあり、慣れない選手たちはレイアップミスが続出。これを重く見た小池コーチは、シュートを落としたらリピート(はじめからやり直し)というルールを設けたが、繰り返してもなかなかうまくいかない。そんな中、仲間の大きな声掛けが後押しした。技術や体力はすぐにはつかないが、気持ちはすぐに変えられるという実例になったといえるのではないだろうか。 U-16スタッフも視察に この新潟で行われた第1回トップエンデバーには、U-16スタッフで新潟が地元の富樫コーチも駆けつけた。「新潟の中学生たちが見に来られる環境で出来たのは非常にいいこと」とのこと。また、同日程で開催されていた国民体育大会ではU-15エンデバーOBが多数活躍しており、「漏れる選手のないよう取り組んできた成果が出てきていると思います」。このように、U-15トップエンデバーの先には、国体などの国内大会をはじめ様々な舞台が待っている。U-16代表もその1つ、そして最も近い1つだ。「サイズのある選手達にどれだけの走力があるか、シュートの得意な選手はいるか…などじっくり見て参考にします」と真剣にチェックしていた。 この気持ちを継続しよう あっという間の閉講式では、ブロックエンデバースタッフも含めて多くのエールが送られた。今年度は心構えや自覚に関する語りかけが多く、“大和魂”は重要なキーワードになった。「ここで学んだ“気持ち”を、明日、1週間後、1ヶ月後、1年後、10年後まで持ち続けてほしい」と複数のスタッフが口にしたように、トップエンデバーはこれで終わりではない。11月の第2回U-15トップエンデバーでどんな成果を見せてくれるのか、注目だ。 高橋学コーチのコメント トップエンデバーに集まってくるのは、どうしても個人能力でやっていた部分が大きい選手達です。その状態から、いかにチームで点数を取ることを意識付けるかということで、今回は特に2-3のモーションオフェンス、2on2と3on3の動きをベースにチームで点を取ろうというのを心掛けて教えていったつもりです。当然、それぞれが自分のやってきたこと、やりたいことではないことで動きを作るので、戸惑いもあり、その分ミスも見られましたが、最後日のゲームではよく動きを作ってやってくれたと感じます。あとはこのような練習を繰り返し行い、「個人能力で取る」から「チームで取る」ための動きに移行していってくれればいいなと思います。 小池コーチ、北本コーチと指導にあたってきましたが、スタッフ陣で話して“中学校版で日本一厳しい練習を目指そう。でも、最後は皆で達成感を味わえるような練習にしていこう”と3日間やってきました。基本技術ももちろん大切ですが、とにかく“負けない”という気持ちを植えつけよう、その上で技術の習得はしていけると思うのです。現在U-16、私たちが引き継ぐ前のU-15を指導されていた富樫コーチや天田コーチもやってきたことだと思うので、それは男子の柱としてこれからもやっていきたいと思います。
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