自主性を発揮しはじめた選手たち トップエンデバーでは、最終日に総まとめとしてゲームを行う。その前に合宿の1・2日目の内容を簡単に復習するのだが、ここで選手達は1・2日目からの変化を見せた。最初の1・2つ目の形はコーチから指示があったものの、続く応用のバリエーションは、ガード陣の声掛けにより選手達が自ら進めていったのだ。これまでのU-15トップエンデバーでは見られなかった光景だ。エンデバーは、3日間の合宿で終わりではない。彼らは自主性を発揮することによって、ここからのさらなるレベルアップの第1歩を踏み出したと言える。 2ゲームとも接戦に! 2チームに分かれて行った10分ゲームは、1つは1点差、1つは同点で延長戦といずれも接戦となった。それにより、気持ちの入ったプレーが引き出される相乗効果が出た。リバウンドに飛び込んだり、バックコートからタイトなディフェンスをしたり。さらには直前に確認したプレーも織り込むなど、日々成長中であることを見せてくれた。 言われてやるのではなく“気付く”中学生に 閉講式では、小倉スーパーバイザーが「開講式で“自分の課題を見つけよう”と話したことを覚えていますか?」と話し出した。今年度は、真面目な分、気持ちを内に秘めた選手たちが多かったが、小倉スーパーバイザーを見つめる真剣な目は“もちろん覚えています”と答えているようだった。「自分で課題に気付いて練習に取り組むと、他人に言われてやるより上達が早くなります」と小倉スーパーバイザー。基本スキルはもちろんだが、この“気付き”を身につけてもらうことが、育成を掲げるエンデバーの何よりの成果と言える。 <北本真司コーチのコメント> 今年度のメンバーにはずっと「元気がないぞ」と言ってきましたが、第2回トップエンデバーの最終日は、チームごとにコミュニケーションをお互いにとってチームとして何かをしよう、という雰囲気が出てきたので非常に良かったと思います。3日間を通して時間をきちんと守るなど本当に真面目な選手たちなので、“声が出ない”というのは高橋コーチも言ったように真面目さの裏返しで失敗を恐れてしまっていただけなのでしょう。私達スタッフ陣が「ミスを恐れなくていいよ」と言うとのびのびプレーしだしたので、改めてコーチングの仕方を考えさせられました。また、森井がU-16などの経験を生かしてリーダーシップをとるようになったことも大きいです。もちろん周りのメンバーも“何目立ってるんだ”というような雰囲気ではなく、森井に一目置いて彼の言うことを素直に聞き入れたのでうまくまとまりました。 あとはこれを継続するだけだと思います。失敗することを恐れるのではなく、失敗から学んで失敗をなくしていく努力をしてくれたらそれでよい。彼らの1つ下のU-14世代は、この合宿に参加した村井を見てもわかるようにすごく元気で“うさぎ”のようです。一方、U-15のメンバーは元気さはあまり出せないですが、コツコツ真面目な“亀”で、積み重ねやまとまりが最後に生きるのかもしれません。今年度のU-15エンデバーは本日で終わりますが、そんな今後の活躍をとても楽しみにしています。
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