ディフェンスは最大の攻撃! 合宿2日目の前半は、ディフェンスのメニューをみっちりと行った。足を運ぶ時の幅や手の指の向きといった身体の先まで意識し、さらにビジョンの確保、ボイスワーク、オフェンスのイメージなどクリアするべきポイントはたくさんある。そこで、まずその場でステップ、その後トップスピードで、オフェンスをつけて、オールコートで…と徐々に実戦に近付けていった。その中で、スキルに加えて小池コーチが求めたのは“闘争心”だ。「ディフェンスは最大の攻撃だから、戦おう!」と。もちろんオフェンス側も、身体がぶつかってもひるまずやる。そうすることで、形を気にするだけではできないレベルアップも期待できる。 努力の成果は一生の財産 間の休憩では、“3本続けてフリースローが入ったら”という条件がついた。しかし、マルチステージテストにディフェンスのメニューなどで足が疲れているからか、なかなか連続で決まらない。そんな選手達を横目に、いち早く達成した人がいた。小倉恭志スーパーバイザーだ。身に付けた技術は大人になっても活きるというお手本になっていた。 空間を利用できるように、「見て」「判断する」 午後はオフェンスのタイミングドリルを中心に行った。この、3人や4人の動きをうまくかみ合わせるには、互いの位置関係を“見て”、動くタイミングを“判断する”のがポイントだ。実は、このポイントは、第1回トップエンデバーの際もスタッフ陣から声掛けがあったし、午前中に行ったチームディフェンスにも通じるものがある。小池コーチいわく、日々の練習は「できないことをできるようにする」場であるとともに、「できることの精度をあげる」場でもあるのだ。 実際、選手達はこの合宿の中でも成長している。2日目のボールを使った練習のラストとなった4対4が終わったときに、コーチから「もうちょっと、という惜しいプレーがあった」と話があった。「“ああ、自分が向こうに動いていれば”とか“ああ、自分がここで止まっていれば”という感覚を忘れないでほしい」(小池コーチ)。それが意識できれば、ステップアップも近い。 <高橋学コーチのコメント> 2日目を振り返って、前半のディフェンス練習は、少し形的になってしまっていたかなと感じました。“インラインをしっかり守る”というポイントは選手達も意識して取り組んでくれていましたが、精神的に「絶対止めてやるぞ!」という部分が欠けてしまったかなと。ただ、そういった気持ちの部分に関してもスタッフ陣が声を掛けていくことで、後半の方はだいぶよくなっていきました。トータルでは、スタッフ陣の狙いが伝わったようでよかったです。 また、第1回エンデバーのときと比較すると、それぞれスキルが上がっているのを感じます。もう少し元気があるとさらによいなと思います。今年度のメンバーは、考えて動こうと心掛けてくれるのですが、心掛け過ぎて声が止まってしまうのでしょう。考えるメニューになるとどうしても静まってしまう傾向があります。しかし、声が出せないわけではなく、まだ“考えながら声を出す”習慣が身に付いていないだけなので、スタッフ陣が声を掛け続けていきたいです。そうしてこのU-15トップエンデバーから宿題として持ち帰り、1つ上のカテゴリーに上がっても意識してくれれば、またエンデバーのような場に集まったときに成長していてくれるはずだと信じています。
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