2007年度U−15トップエンデバー、開講! 13時20分、最初にジャパンエナジー体育館に足を踏み入れたのは【茨城・栃木・東京】の4人組。そのなかでも一番に入ってきた鈴木静香選手は第一声「すごい!」とジャパンエナジー体育館のきれいさにビックリ。そこからスタッフ、選手たちが続々と集まってくる。1時間後にはケガで不参加となった1人を除いた総勢29人が集まっていた(但し1人はケガのため見学)。そして「JBA」のロゴが入った練習着を配布されると、全員がそれに着替えて、開講式を待っていた。 そして予定より少し遅れて、14時50分から始まった開講式では、まず福田精スーパーバイザーから「2009年にはU-16アジア選手権があります。それに勝てば2010年のU-17世界選手権もあります。この中から活躍してくれる選手がでてきてほしい」とエール。またエンデバー本部委員である榎本日出夫氏、U-18のコーチングスタッフである茂木卓矢氏からも激励を受け、29人の選手たちはまた気持ちを新たにしていた。 Play Hard! 開講式が終わると、鷲野鋭久コーチから「Play Hard! 一生懸命、楽しもう!」と声がかかって練習がスタートした。最初は緊張していた選手たちも体が温まってきて、ボールを使う練習になると徐々に笑顔も出てきた。一方でハンドリング競争では一番になろうと真剣な表情も見せていた。さらにはハンドリングがうまくいかない選手に「頑張れ!」と声をかけたり、その子が終わると自然と拍手が起こったり…普段は違うチームであっても、同じ目的を持つ仲間を気遣える。これもU-15トップエンデバーに選ばれた選手の資質なのだろう。練習が終わるころには、初日にも関わらず、都道府県の枠を越えた、いくつもの輪が出来上がっていた。 榎本日出夫エンデバー本部委員のコメント エンデバーの本部委員であり、男女の日本代表を率いたことのある榎本日出夫氏が視察と激励に駆けつけてくださった。「世界の高さを打破するために、今、日本はどうしなければいけないのか。平面的なバスケットをするにしても各チームのコーチが思いつきで、バラバラの練習をしていてはダメなんです。日本バスケットボール協会が統一見解を出して、浸透させることで、その土台ができあがる。それが次につながっていくんです。それがトップエンデバーなんです」 「選手はそれぞれ違う育ち方をします。それが個性なんですけど、バスケットの本質は個性でやるものではありません。ベースとなる土台があって、それに則って個性を活かしていく。今はそういう時代であるし、だからトップエンデバーが必要なんです」。ただ勝てばいい、練習量がすべてという時代を経て、今、日本のバスケットは次のステップに進もうとしているのだ。
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