平成19年度最後のU-18エンデバー、スタート 都道府県エンデバー、ブロックエンデバーを経て、平成19年度のU-18トップエンデバーが開講した。選出されたのは高校1・2年生と中学3年生の計31名。一方、同時に発表されたU-18日本代表チームは、第20 回FIBAアジアU-18バスケットボール選手権大会(2008年8月開催)に向けた第1次候補であり、今回のエンデバー活動とは異なる。ただ、この3日間でいいパフォーマンスができれば代表チームにステップアップできる可能性もあり、「育成」がメインではあるが「競争」の側面も持つエンデバーとなる。開講式では西尾育成部長から「この年代の代表であるという気持ちも持って、コーチの指示に素早く反応し、自分をめいっぱい表現してください」との激励があった。 ピカピカのナショナルトレーニングセンターにて! 男子エンデバーの会場は昨年末に完成したばかりのナショナルトレーニングセンター。体育館の出入り1つにしてもその都度IDカードでドアロックを解除するシステムを始め、最新の設備が揃っている。他の競技団体も北京五輪に向けてセンターを使用しており、スタッフの説明の中の「ここは選ばれた人しか使えない施設」という言葉が印象に残った。練習中も、新しいゴールのためネットからなかなかボールが落ちてこないなど随所に“新しさ”が感じられた。バスケットの代表活動としては、このU-18男子トップエンデバーが1番乗り。使用した感想は「すごくきれい。このいい環境を生かしていきたい」(館山選手)とのことだった。 1日目は確認が中心 今回のエンデバーは、2年前のU-15トップエンデバー、さらに昨年のU-18エンデバー活動を経験した選手も多く、1日目のこの日は確認が中心となった。最初のディフェンスで吉田コーチが「ポイントは声を出すこと」と言うと、すぐに元気な声と笑顔があふれ、雰囲気もいい。1on1は実戦を考慮した短い距離が中心。メンバーやサイドを変えながらどんどん進んでいく。フリースローを挟んで2on2、3on3へ。ここでは「フロアバランスを考えること、2on2や1on1を“作る”こと」と即座の判断力が求められた。そして、最後はシャトルラン27秒イン×5本。吉田コーチが指導する洛南高と同じメニューとのことで、「きつかったです。ちょっと油断してました…」と同高の谷口選手。苦しいメニューではあるが、狩野選手や浜田選手が率先して声を出し、盛り上げて終了となった。 中学3年生5人、奮闘中! 2007年10月と12月に行われたU-15トップエンデバーから、5人がU-18トップエンデバーに選出された。ビッグマン5人ということで、高校生の中に入ってもどこにいるのかぱっと見ではわからない。久井コーチに聞いてみると「(引退した夏以降)練習していないので仕方ない部分もあるが、こうして高校生に混ざってやることは経験になる。今の高2なんかは自分が中3のときU-18でやっているから、“頑張れ”といういい雰囲気です」とのこと。2年前に中3でU-18に参加した谷口選手は「自分達の時よりも平均的に身長が高いし、能力が高い選手もいるし、うらやましいです!」と笑顔。「早くこの雰囲気に馴染んで、楽しんでやってほしい」とエールを送っていた。 久井コーチのコメント 今日は初日であり、また中学生も入っていますので、1人1人のスキルや将来性をメニューの中で実際に観ることをテーマに行いました。ここから徐々にゲームに近付けていく予定です。チームとしては、高校生は2年前のU-15エンデバーから続いているので、あと足りない部分はどこなのか、それを補う人材はいるのかといった、本格的な強化に入る前の最終チェックの段階に来ていると言えます。中学3年生をU-18に迎えるのは何年か継続できており、このU-18が大学にも少しですがつながっているので、エンデバーによる中・高・大の一貫性はだいぶ出てきていると思います。そうして継続していけば、アジアや世界で成績を残すチャンスもつかめるはずです。女子は将来性を買ってでしょう、高校1年生の渡嘉敷が日本代表候補に選ばれましたが、男子もそういう人材を上に送れればと思っています。
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