トレーナーの存在は大きい 右の<大森彩乃選手のコメント>にもあるように、怪我をした選手たちにとってすごく心強い存在だったのがトレーナーさんだ。U-18女子トップエンデバーのトレーナー・清水結さんはこう言っている。「この年代の子たちは、自分の体のこと…たとえば体のケアの仕方であったり、予防の仕方だったりっていうのをまだまだ知らない子たちだと思うので、少しでもそういったことを感じてもらえたらいいなと思って、3日間動いていました。U-18年代の子たちに言えるのは、日々の基本的なストレッチやアイシングをしっかりやって、たとえば毎日体重計に乗るとか、体温を測るなどして、自分の体の状態を記録し、把握していってほしいなと思います」。スポーツに怪我はつきもの。その怪我をいかに防ぎ、いかに早く治すのか。U-18トップエンデバーでは体のケアも十分に意識づけさせるようにしている。 U-16日本代表との連携 今回のU-18女子トップエンデバーは、U-16女子日本代表候補と一緒に練習をするなど、上下の連携を取った練習・試合がほとんどだった。右の菊地怜奈選手のように現在高校1年生でも早生まれの選手はU-16にも参加することができたのだ。実際に対戦してみた感想を聞くと「体の強さを感じました。でもU-18トップエンデバーの選手と一緒にやれたことは、すごくいい経験になったし、これから高校に進むにあたって、いい目標にもなったと思います」(U-16女子日本代表候補・三好南穂選手)。一方のU-18トップエンデバー側からは「U-16日本代表とか関係なしに、ここに集まる選手はみんなうまいですよ。下から選手が出てくるのはプレッシャーですけど、そのおかげで自分も成長できるから、いい刺激になりました」(岡本彩也花選手)。このような連携こそが、今後の日本をより強くしていくことになるのである。 3人の指導者から、選手たちにエール 閉講式では3人の指導者から選手たちにエールが送られた。荒順一女子強化部長は「この3日間を見て、みなさんが学んできた日本のバスケットが世界に劣らないと確認できました」と称賛。その一方で「ですが、みなさんの胸にも背中にも日の丸があります。国の代表であることを本当に理解して、食事・睡眠・日常の行動をしっかりやってください」と引き締めることも忘れなかった。 また強化委員の井上眞一・桜花学園高監督からは「この世代はサイズに恵まれた世代です。順当に伸びていけば、アジアでチャンピオンになれるチャンスがある。理想をいえば、ここに大神(雄子)や吉田(亜沙美)がいれば、間違いなくアジアのチャンピオンだが、今はいない。だからこそガード陣が努力をして、アジアのチャンピオンになれる時代にしてほしい」とエールが送られた。最後に一色建志コーチが「日頃の練習で少しでも意識が高くなって、今回の3日間がこれからに生きてくれたらと思います」と締めくくった。
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