U-15エンデバー in 新潟! 平成21年度第1回男子U-15トップエンデバーに参加する選手30名とスタッフは、国民体育大会の開催に沸く新潟県に降り立った。2002年にエンデバー活動が始まって以来、男女とも初の関東地区以外での開催となる。男子の練習会場は、新潟市立山の下中学校。「貴重な機会なので、考え付く限りの準備をした」と同校の米本香太郎コーチが言うように、温かい歓迎のなかでスタートした。 『大和魂』を集合、返事、そしてプレーに込めて 開講式では、「選ばれてここにいる責任を感じてほしい」(小池コーチ)、「このウェアは日本の中学生のうち30人しか着られない特別なものなので、誇りを持って」(アシックススタッフ)と意識に関する言葉が多く送られた。それを受けて、北本コーチが示したのは“大和魂”というキーワード。素早く集合できなければ、コートでも無駄のない動きはできない。返事をしっかりできなければ、ディフェンス時の声も出ない…と全てがプレーにつながることを強調し、それを常に意識するために各メニューの合間の集合や返事を1つ1つ粘り強くやり直した。 すると、実際にボールを使ったプレーでも緊張感が持続。高い技術を生かしてメニューをこなしていくだけでなく、相手に負けない、妥協しないといった気持ちをどの選手もぶつけ合い、かつ協力し合っていた。これを見守っていた一般見学者から、「厳しく指摘された時ほど声が出る選手達に感動した。皆一生懸命で見ていて楽しい」との声が出たほど。短い時間ではあったが、“選ばれた30人”であることを新潟の方々に見せられたのではないだろうか。 最高の場でプレーする=最高の親孝行 会場には、参加選手のご家族も多数駆けつけた。沖縄から足を運んだ山田稜武選手のご両親は、「選ばれたと聞いたときは夢のようで…。将来バスケットに携わりたいとのことなので、この経験を生かしてくれたらと思う」と笑顔だった。そして「彼のおかげでここに来ることができて、よかったです」とも。開講式では小倉スーパーバイザーから「ここにいられるのは家族やチームメートのおかげということを忘れずに」という話があったが、勇姿を見せるという恩返しになったようだ。 <北本真司コーチのコメント> これまでブロックエンデバースタッフとして4年間参加させて頂き、今年はコーチングスタッフとして臨みました。通常であれば、ディフェンスドリルに3時間充てられるのですが、今年は2日目に国体とのコラボレーションイベントがあるということで1時間のみでした。であれば気持ちの面だけを軸にやっていこうと割り切れたので、逆によかった面もあります。ただ、やはりきちんとしたファンダメンタルとして身体に浸透させないといけない点がまだ抜けているので、それは夜のミーティングで補ったり、最終日の復習時にアドバイスできればと思っています。 今日、ディフェンスドリルを担当する際に1番気をつけたのは、日本のトップ選手としてどうあるべきかを伝えるということです。それを私は気持ちを全面に出すスタイルだと考えました。では、どんな言葉で伝えようかと迷った末、自分の中で1番伝えやすかった“大和魂”にしました。普段自分のチームでは使っていない言葉です。 今日の練習を通して、声を出したり、気持ちを伝えたりしてくれる選手が増えたと思うので、成果としてはまずまずだと思います。しかし、大事なのはこれをずっと継続できる選手がどれだけいるかです。例えば、メニュー最後の1番しんどいトレーニングの後でもそれをできるかというところまで、3日間かけて伝えていければと思います。
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