平成19年度 U−15第2回女子トップエンデバー、開講! 昨年10月に行われた「平成19年度U−15第1回女子トップエンデバー」から選ばれた15名が、日本のすべてのトップアスリートが利用する、東京・国立スポーツ科学センターに再集結して、「平成19年度U-15第2回女子トップエンデバー」が開講された。練習に先立って行なわれた開講式ではまず、エンデバープロジェクトを推進する日本バスケットボール協会の西尾末広育成部長が「30人から15人に選べれるというのはとても大変なこと。でもみなさんの顔を見て『なるほどな、さすがだな』と感じました。選手としてこの場にいることはすごく幸せなことです。それを噛み締めて、1つでも多くのことを学んで、チームに持ち帰ってほしい」とエールを贈った。また福田精スーパーバイザーからは「エンデバーの語源である、みなさんの『継続・努力』が見られるのが楽しみです。3泊4日の合宿では、他チームとの試合もあります。今までの『継続・努力』をぜひ見せてください」と声をかけられ、第2回目の合宿初日が幕を開けた。 前回の復習に四苦八苦… まずは高橋左稚キャプテンを中心にして、前回の復習からスタート。ボールハンドリングからだったが、ついボールを見てしまったり、ボールをこぼしてしまう選手がチラホラ。それを見た鷲野鋭久コーチから「前回を思い出しながらやろう。この練習の意図はボールをなくさない自信をつけることだよ。それが周りを観るための視野につながってくるんだよ」。そしてこう続く。「視野の伴っていないハンドリングは見世物、サーカスと同じだよ。バスケットにつながる習慣をつけよう」。その言葉を受けて、徐々に勘を取り戻してきた選手たち。まったく静かだった練習も、1人、2人と声を出してきた。 For the TEAM! 初日の短い時間での練習は、3年生チームと2年生チームに分かれて、テンポよく進んでいく。練習開始から20分で、鷲野コーチが「究極の練習」と呼ぶ狭い範囲での2対2が始まった。今回は明日と最終日に練習ゲームも組まれていることもあって、実践的な練習が増えてくる。この日、鷲野コーチが一番多く口にしたのは「チームとして」という言葉。選手個々の能力をさらに引き上げるための「チームとしての共通理解」を選手たちに説いていたのだ。まだまだコーチの言葉を完全には理解できず、かみ合わないことのほうが多かったが、中には、なんとなくだが、お互いがお互いのタイミングを計るということに気づいてきた選手もいたようだ。 さすがの3年生? まさかの2年生? その後も練習メニューはどんどん濃くなっていった。途中、2度の水分補給が挟まれたが、最初の水分補給のときはまだ元気で、シューティングをしていた選手たちも、コーチから「休むときはしっかり休もう」と言われたからか、練習メニューの濃さに疲れてきたからか、2度目の水分補給のときはしっかりと休んでいた。ただ、水分補給の直前に行われたフリースロー(2本インで休憩へ)では、3年生がすぐに休憩に入るのに対して、2年生はフリースローがなかなか決まらない。2年生チームを見ていた鈴木知香子コーチから「現役のほうが遅いよ!」とピシャリ。体力は落ちているけど、決めるところは決める3年生と、体力はあるけど、決めきれない2年生。さて、最終日にはどうなっているだろうか? 鷲野鋭久コーチのコメント 第2回女子トップエンデバーのテーマは、第1回に引き続き「観る」ことです。第1回のときにそれができていた選手を中心に今回の15人を選びました。来年には「U−16FIBAアジア選手権」もあります。それに勝てば「U−17FIBA世界選手権」もあります。世界とは体格、体力差のある日本人の弱いところをどのように補うか、それを「観る」ことで、たとえばディフェンスの守りづらいところを観て、そこを突くなど、ちゃんとした共通理解をもって練習を組んでいきます。そのような視野を伴ったファンダメンタルが1対1から2対2、3対3となって、最終的に5対5につながっていくんです。また今回はチームとして、人と合わせることも大事にしていきます。やはりバスケットボールは人と合わせることが一番大事ですから、そこを強調していきたいと思います。
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