隣のコートでは…? 11月の第2回男子U-15トップエンデバーは、昨年と同様日程が重なり、女子U-16日本代表活動と隣同士のコートで行われている。男子U-16日本代表はというと、マレーシアで第1回FIBAアジアU-16男子選手権の真っ最中。エンデバーは育成、代表は強化と前提は異なるものの、エンデバーに参加する選手によっては今後つながる可能性もある道だ。それだけに、声やダッシュで負けるわけにはいかない。前日行われたマルチステージテストのU-16女子日本代表のトップの回数は130回超だった。男子U-15は果たして? 結果、2日目の朝1番に行われたマルチステージテストは、4人が100回超えだった。及ばなかった選手も声で励まし、トップの選手は137回となんとか面目を保った。しかし、星川トレーナーから提示されていた目標値はもっと上。昼食後に体育館でU-16男子日本代表の試合のビデオを観たが、細かな技術はもちろん体力もゲームでは大きな差になって表れる。第1回トップエンデバーでの測定時より記録は伸びているため、満足せず向上することが大切だ。 鬼のように伝える! 第1回トップエンデバーで、「大和魂を込める」という印象的なキーワードでディフェンスをレクチャーした北本コーチ。第2回トップエンデバーで示したテーマは「鬼のように伝える」だった。すなわち声を出すこと。スタンスや連携など様々なメニューをやっていく中でも、常に声の意識を促していた。理解していなければ適切な声は出せない。途中声が止まってしまう場面もあったが、「継続が大事」と北本コーチは言う。近道はないようだ。 考えながら正確にプレーする練習 午後は、小池コーチのもとリバウンドからの速攻のドリルを中心に行った。ここで目立ったのは小池コーチの問いかけの数々。「アウトナンバーを作るには?」「どう助ける?」等。さらに“お互いが教え合うのがチームである”とのアドバイスもあり、自分達で考えながら全体の底上げを図った。どのメニューも1日目と2日目午前で学んだスキルがベースとなっており、エンデバーで身につけた基礎技術をどう生かすかも第2回トップエンデバーでは大切なポイントになる。 <北本真司コーチのコメント> 10月の第1回トップエンデバーは、2日目に試合のデモンストレーションを挟んだためあまり時間はありませんでしたが、今回は時間があったので、マンツーマンディフェンスのオーソドックスな形であるシェルディフェンスまでなんとか教えられたかなと思います。「鬼のように伝える」というキーワードは、漢字のイメージから連想してもらえればと思って使いました。そこの域まではまだ声は出ていなかったですが、1日目夜のミーティングで小池先生が「いい練習にするためにポジティブな声を出そう」と話してくださったので、それとつながる練習にはできたかなと思います。この声出しをどの練習でも続けてくれたら。どうしても、新しく教わったスキルをやろうとすると声が止まってしまうのですが、そこでできなければ実戦でのコミュニケーションの声にもつながりません。声はディフェンスの1番の武器だというのをわかってほしいので、基本のディフェンススタンスを身につける際に声もセットで覚えてもらえるようにしたいです。 また、ディフェンススタンスのメニューのとき、選手達に裸足になってもらったのは、「魂」や「声」ばかりを言ってしまうと根性論一辺倒になってしまうからです。前提として気持ちは必要なのですが、それだけではダメで、スタンス、重心、股関節の動きまできちんとできないといいディフェンスにつながりません。声以外の大事なポイントである足の使い方から教えたかったので取り入れました。以前、富樫英樹コーチ(前U-15トップエンデバーコーチングスタッフ、現U-16男子代表ヘッドコーチ)がブロックエンデバーで行っていたので、それを思い出しながらやりました。
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