ついに始まったU-15女子トップエンデバー 北海道から九州まで、全国9つのブロックから選出された15歳以下の選手30名が、各競技のトップレベルの選手が集まる味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)に集結した。ブロックエンデバーや全国大会で顔を合わせたこともある選手もおり、知った顔を見つけると笑顔で再会を喜んでいた。しかし、開講式で、U-15女子の福田悦男スーパーバイザーの「ブロックエンデバー、都道府県対抗大会、全国中学校大会から、技術、体力、精神力すべてが素晴らしい選手を選ばせてもらいました」との言葉と、U-16女子日本代表の福田精スーパーバイザーからの「3年後、7年後のオリンピックで活躍できる選手の育成が目的であり、その最先端にいるのはみなさんの世代では、ここに集まっている30人だと思います」の言葉を聞く顔は一様に真剣そのものだった。エンデバーには、全国どこにいても一貫した指導が受けられ、裾野を広げていくという意味はもちろん、トップエンデバーにはそのカテゴリーの頂点として、将来の日本代表選手へと成長することも期待されている。10月に行われる第2回トップエンデバーに参加できるのはこのなかから15名のみとなる。 常に目的を明確にした練習 まず始めに鷲野鋭久コーチより、ホワイトボードを使って、これから行う合宿の意味や目的、そして「トップエンデバーとしての自覚と責任」について説明が行われた。選手たちは6名ずつ5班に分けられ、動作やプレーに対して瞬時に対応できるパワースタンス、各種ディフェンスのステップ、ボールハンドリング、ピボット、パス、ドリブルのドリルが行われた。いずれもバスケットボールにおける最も重要なファンダメンタルのひとつであり、練習のひとつひとつに、そのドリルの目的と意図が選手に伝えられ、修正点や改善点があればすぐに選手に丁寧に教えられた。緊張からか、最初は硬かった選手の表情も身体を動かすにつれ、声も出始め、知らなかった選手とも、バスケットボールという言語を通して、すぐに打ち解けていった。 福田悦男スーパバイザーのコメント バスケットボールの基本的な内容や技術を、各都道府県のバスケットボール選手一人ひとりが同じことが出来るようになることがエンデバーの最大の目的です。3年間かかわれなかった時期がありますが、初期の頃のエンデバーは、全国大会の試合を見て、技術があると思った選手でも、ファンダメンタルをやらせると全然できないことがほとんどでした。それがいまの選手達は技術力も格段に上がっていますし、、初めて行う練習であっても、対応能力が向上していてすぐにできたりします。これまでエンデバーを続けてきたひとつの成果だと思います。新型インフルエンザが流行しているなかで無事に30名集まって合宿を始められてよかったです。
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