1度に2度おいしい? 2対1や2対2など、練習の中には、ディフェンスとオフェンスに分かれて行うものもある。そのときにコーチがどちらか一方の説明を行ったとしても、もう一方の手を抜いていいということではない。バスケットボールは「矛(オフェンス)盾(ディフェンス)のスポーツだ」(鷲野コーチ)。すべての練習において、先にやった練習をどういう部分で生かしていくのか、考え方、手足の位置を確認してより実戦的に練習は行われている。 トップエンデバーの自覚と責任 選手は真剣に練習を行っていても、集合や練習への入り方がだらだらしてしまうと、鷲野コーチからすぐに檄が飛ぶ。「もっと集中しよう。ここに来たくても来れない選手はたくさんいる。ここで練習できる時間は少なく、時間は貴重なんだ」。バスケットボールが上手なだけではなく、ここにいる選手達には、そのトップレベルにいるからこその自覚と責任が要求される。 ゲームとなれば真剣勝負 パスラインレイアップシュートのあと、これまでのファンダメンタル中心のメニューから、選手の力量を試すゲームが1チーム3ゲームずつ行われた。「怪我に注意しよう」と鷲野コーチからあったものの、ゲームとなれば負けたくないのは選手の性。気合のこもったプレーにコーチ陣もヒヤッとするような場面も見られた。各チームが2ゲームずつ行ったところで、コーチ陣が一旦別室に集合。選手もセレクションであることを意識したのか、最後の3ゲーム目には、選手それぞれに積極性が増し、ボールを要求する声が大きくなっていた。 五十嵐克之コーチのコメント 比べてしまうのはよくないのですが、例年に比べると身長が小さい感じがします。今年は大きい選手があまりいなく、選ぶのに苦労した部分もありましたが、その分チームということを考えた30名を集めることができたので、ポジションのバランスはよかったと思います。 「シュート」「ドリブル」「パス」の技術もさることながら、それを身に付けるための、合わせの部分のフェイクやピボットといったプレーがまだまだできていない部分があり、また、そこに繋げていくためのミート、ボールの移動もまだまだ足りないと感じています。エンデバーで、そういう点をもっと練習していく必要があると思います。 今日のゲームでは、身長が小さい選手の速さが目立っていましたが、「世界と戦うための普及」という観点で我々は見ていく必要があります。体幹や身体の強さ、ディフェンスの状況を観る目や読みなど、よい部分も多くでていたと思います。観ることでそこからもっといろいろなことができ、バスケットボールが楽しくなるという「観ることの重要性」を教えていければと思います。
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